第69回関東甲信越静学校保健大会参加報告

第69回関東甲信越静学校保健大会参加報告 目黒区学校歯科医会 清田 俊一

1.期日 平成30年8月23日(木)

2.開催地 群馬県高崎市 会場 群馬音楽センター

3.目的 幼児・児童・生徒の心と体の健全な発育・発達を目指し、健康教育の当面する課題について研 究協議し、その具体的な方策を究明するとともに、健康教育の充実と発展に資する。

4.主題 未来を創造し、たくましく生きる力をはぐくむ健康教育を目指して

5.主催 群馬県教育委員会、群馬県学校保健会、高崎市教育委員会、(公財)日本学校保健会

6.内容
全大会
(1) 開会式
・開会あいさつ 大会実行委員会会長 群馬県学校保健会長
・来賓あいさつ 公益財団法人 日本学校保健会
・開催市あいさつ 高崎市

(2) 特別講演
演題 「スピードスケートが教えてくれたこと~自分を信じ、仲間を信じ~」
講師 黒岩 敏幸氏 (アルベールビル冬季五輪スピードスケート銀メダリスト)

7.班別研究協議会
(1)課題及び協議内容
【第1班】 学校経営と学校保健
課題 「教育目標具現化を目指す学校保健」
協議内容
①児童生徒の豊かな心と、たくましく生きる力をはぐくむ、組織的な学校保 健活動の在り方
②家庭及び地域社会との連携による学校保健委員会の在り方
【第2班】 健康教育
課題 「生きる力をはぐくむための健康教育」
協議内容
①豊かな心をもち健康な生活を実践する児童生徒の育成を目指した健康教育 の進め方
②生きる力をはぐくむ食に関する指導の在り方
【第3班】 性に関する指導・エイズ教育及び薬物乱用防止教育
課題 「適切な行動選択の力を育てる性に関する指導・エイズ教育及び薬物乱用防 止教育」 協議内容
①家庭、地域と連携し、発達段階に応じて計画的に実在する性に関する指導・ エイズ教育の在り方
②適切な意志決定と行動選択のできる力をはぐくむ薬物乱用防止教育の在り 方
【第4班】 学校歯科保健
課題 「生活習慣病の予防等を目指した歯・口の健康づくり」
協議内容
①歯・口の健康づくりの日常化を目指す学校歯科保健指導の在り方
②家庭及び地域社会との連携による歯科保健活動の在り方
【第5班】 学校環境衛生と安全教育
課題 「快適な学校環境づくりと実践力を高めるための安全教育」
協議内容
①安全で快適な学習環境づくりを目指す学校環境衛生活動の進め方
②家庭や地域社会と連携し、児童生徒が自らの安全を確保する能力や態度を 育てる安全教育の進め方

(2)その他の関係会議
・班別研究協議会運営会議
・11都県代表者準備会議
・職域部会

8.班別協議会参加報告
第4班(学校歯科保健)に参加した
〇歯・口の健康づくりの日常化を目指す学校歯科保健指導の在り方
~自律的な健康づくりができる生徒を目指して~
新潟県長岡市立旭岡中学校 養護教諭 浅井里恵子
(1)実践の概要
①学級活動での保健学習
(A)衛生士による指導(全学年)
(B)歯みがき点検(全学級)
(C)健康パワーアップ運動
②生徒保健委員会の活動
(A)「歯っぴー運動」での取組
(B)健康パワーアップ運動・衛生検査の取組
③日常指導
(A)給食後の歯みがき
(B)掲示物での環境づくり
④歯科検診と事後指導
(A) 検診後の治療勧奨と有所見者への個別指導
(B) よい歯の生徒の表彰
⑤保護者や地域との連携
(A)保護者との連携や啓発活動
(B)学校保健委員会
(C)校区小学校との連携

(2)成果と課題
①成果
(A) 全校で取り組む給食後の歯みがき
(B) 専門の講師による指導・指導の工夫
(C) 歯垢染出しによる歯みがき点検
(D) 保健委員会活動との連携
②課題
(A) 生徒の知識や関心を高めるため、指導機会の設定や指導方法を工夫する
(B) 未受診者などの生徒への個別指導
(C) 保護者とのさらなる連携
(D) 校区小学校との連携強化

【質疑・応答】
Q.外部講師として歯科衛生士を招く時の費用は、どうしていますか
A.衛生士と回数・時間などを直接話して決めています

Q.歯みがき指導の時間の確保は、どうしていますか
A.昼休みにクラス単位で保健室へ呼んで染出しを行い、歯みがきの評価をしています

Q.10月からのフッ化物洗口の実施について、保護者への理解はどうしていますか
A.保護者へ向けてのフッ素の説明会を実施した後、希望者を対象とする予定です

【助言】
育てたい能力を明確にして指導計画を立てることを検討していただきたい

〇PDCA サイクルで進める つながる歯科保健活動
静岡県富士見市立富士宮第二中学校 養護教諭 荘司奈緒
(1)取組の概要
①平成28年度
[P] 児童生徒が歯みがきの習慣を身につける
[D] ①給食後の歯みがきタイム
②小中合同歯みがきチェック
③歯の健康教室
④家庭歯みがきチェック
⑤歯科健康診断結果のお知らせと受診勧奨
[C] ・給食後の歯みがきが小中ともに定着してきた
・歯科健康診断後の受診率が向上した
・一年間の取組の成果は、次年度の歯科健康診断結果を見て評価する
[A] ・平成28年度の取組を継続させ、定着化を図る
・歯科保健活動を児童生徒の自主的な働きかけによって広げる
・学校保健委員会を「歯や口の健康」をテーマに開催する

②平成29年度
[P] 歯や口の健康への意識を高め、自ら歯を大切にする
[D] ①前年度からの取組の継続
②保健委員会児童が歯みがきの替え歌を作成
③学校保健委員会
④学校歯科医との話し合い
⑤保健センター保健師との情報交換
[C] ・給食後の歯みがきが前年度より定着した
・歯科健康診断後の受診率は前年度と比較して少し下がったが、市内平均を上回った
・小中ともに DMFT は減少したが、GO・G 罹患率は市内平均を上回ったままである
・取組2年目となり活動がスムーズに進み、児童生徒が自主的に動く姿がみられる
[A] ・平成28年度からの取組を継続させ、定着化を図る
・小中、家庭、地域社会と連携し、地区の歯科に関する健康課題の解決に取り組む

(2)成果
・歯科健康診断の結果、口腔内環境は全体的に良い方向に向かっている
・PDCA サイクルに沿って取り組むことで、課題の共通理解や組織的・継続的な活動につ ながった
・小中学校が抱える健康課題は、地域が抱えている健康課題と重なることが多い。小中学 校で連携して取り組んでいることは、地域との連携にも効果的であった
・小中学校のグランドデザインの中にも「歯と口の健康づくり」を重点とすることが明記 され、学校全体の取組として定着してきた

(3)課題
・健康課題は成果が出るのに時間がかかるものも多く、取組を継続させることが難しいと感じる
・これからも健康づくりの楽しさを子どもが感じることができる保健活動を組織的に推進していきたい

【質疑・応答】
Q.小中合同の歯みがきチェックは具体的にどのように行っていますか
A.前日に明日行われる歯みがきチェックに関して放送を流し、小学校と中学校の養護教諭が打ち合わせをする。チェックに関して低学年は担任、中高学年は委員会の児童が行う。それを集計して表にしている

Q.歯ブラシ持参についてはどのようにしていますか
A.入学説明会時に歯みがきセットを持ってくるように伝える。また、保健だより  でも伝えている

Q.市の保健師さんとのきっかけは何ですか
A.たまたま地区担当の保健師さんから連絡をいただいたことがきっかけで、小中  養護教諭と保健師さんとの情報交換をするようになった

【助言】 義務教育9年間を使って、歯ブラシ技術の向上を目指していただきたい

このエントリーをはてなブックマークに追加