平成29年度目黒区養護教諭・学校歯科医会合同研修会報告

報告者 副会長、広報担当:上保 基

平成29年12月6日に目黒区立小・中学校養護教諭との合同研修会が目黒区歯科医師会館にて開催されました。
講師には東京医科歯科大学大学院小児歯科分野、准教授 宮新美智子先生をお招きし、“子どもの歯と口の外傷-応急処置と治療経過について”という題でお話しいただきました。
先生のお話しはとても平易な言葉で分かりやすく、例を入れながら専門家ではない養護教諭にも理解しやすく講演していただきました。


その中でポイントは
1. お口のケガをしたら、まず確認すること
① 眼の周り内出血の有無→失明の可能性 (眼の周りがパンダになっていないか?)
② 耳の後ろの内出血の有無→脳へのダメージの可能性

2. 外傷歯への応急処置-安心して食事ができることが回復の源:歯の位置の改善、破折部
の被覆、固定、感

染予防
歯が抜け落ちた時の原則
① 元に戻す-乾燥させないこと!!
学校や外出先で抜けた場合、多少汚れていても問題はなく、早く元に戻すことが大切である。そのまま保存しておく場合には乾燥させないこと。
保存法:ラップに包む-1時間以内
牛乳:12時間以内 アレルギーの問題があり、現在はお勧めしない。
保存液:48時間以内
② 破折した部位を被覆、固定
③ 感染予防

3. 保護者への対応
子どもが歯を失うことに保護者は“怒り”と“困惑”で過剰な反応を示す。
原因は情報が少ないことで、教諭、歯科医師は保護者を安心させることが大切。
*応急処置後、半日~1日後に歯肉や口唇の腫れが起こり、痛みを感じることがあることを事前に説明すること!

4. 外傷の経過
歯の外傷後、歯根吸収(1ヵ月後)、歯髄壊死(3ヵ月後)、乳歯の外傷の場合は継続歯への影響の可能性がある。遅れて様々な変化が出てくるので、受傷後1年は経過観察が必要である(CT検査がお勧め)。

講演後活発な質疑応答が行われました。

平成29年度城南ブロック学校歯科医研修会

開催日 平成29年9月7日 (木)
場所 きゅりあん 品川区立総合区民会館
報告者 目黒区学校歯科医会 副会長・広報担当 上保 基

 先日、品川学校歯科医会主幹による城南ブロック学校歯科医研修会が行われました。
そこで日本歯科大学附属病院小児歯科教授の内川喜盛先生が“乳幼児から考える学校歯科保健活動”と題し、とくに保育所、幼稚園、こども園での乳幼児の歯科保健活動の現状について講演されました。

 まず、
 “子供の歯の格差”と題して NHKニュースで放映された特集を取り上げられました。
虫歯がない子供達が多い一方、多数の虫歯があるにも係わらず、治療をせずに放置され、口腔崩壊の状態にある子供達も最近多く見受けられるようになってきた。子供の歯の状態は二極化時代に入っている。
このことを問題視し、社会全体で取り組んでいく必要があるという内容です。


 現在、東京都では小学校就学前の子供達は保育を目的とした保育所、教育を目的とした幼稚園、保育と教育両方の機能を持つこども園のいずれかに通っていますが、それぞれの管轄庁が異なる縦割りの状態となっています。そのために歯科健康診断や保健指導が統一されたシステムになっていません。
 そこでそれぞれの施設にアンケートを実施した処、より詳しい現状が見えてきました。

 *90%以上の施設で歯科検診や歯科保健指導が実施されているが、指導している職員が歯科の知識が余りない看護師や保育士が行っている施設があり、その結果の扱いは多様であった。


 *子供だけに歯科保健指導を行い、保護者、職員への指導は行っていない施設があり、特に保育所、こども園で低率だった。
 *保育所では歯科医師、歯科衛生士という歯科の専門職が係わらない施設が25%以上あった。
 *それぞれの施設の歯科保健活動について“満足”と解答したのは保育所が最も低く、その理由として、その活動に歯科専門職が係わっていないことが推察された。

 このような状況を把握、改善して行くことで“子供達の口腔崩壊という生涯に係わるリスク”を減少させたいと締めくくられました。

平成29年度臨時総会

平成28年度目黒区学校歯科医会総会の後、臨時総会が開催され新会長に益山純太会員が選任されました。
写真は新任の挨拶をする益山会長

養護教諭との合同研修会開催


 

drkoga1 12月8日、講師として矯正歯科専門でご開業の古賀正忠先生をお招きし、養護教諭と学校歯科医会の合同研修会が行われました。
“矯正歯科の話し”と題し、我々歯科医師だけでなく養護の先生方にも分かり易く基礎的な解剖の話しから歯列、顔の成長について、また不正咬合が子供達にとってどのような影響を及ぼすかなど約2時間に渡ってお話しいただきました。
特に先生は早期(7~9歳頃の混合歯列期)から開始する矯正治療の利点について強調され、以下の点を挙げられました。

1.歯列の成長を早期に正常な状態に方向付けできる
特に上顎前突(出っ歯)に対して
*外傷の予防
*口唇を閉鎖しやすくなり、鼻呼吸しやすくなる
*顔貌の改善
*永久歯列での矯正治療が非抜歯で行える確立が増える

 

2.口腔衛生情報の早期伝達ができる
小学生から早期に歯みがきの大切さや方法を教えられる

 

3.悪習癖の長期的訓練が可能
舌の悪い癖などを早期に気づかせ、その除去のための訓練を受け入れやすい

 

また、矯正治療における注意点も話されました。
* 装置装着直後に歯の痛みがあるが、数日で治る
* 矯正治療による歯根吸収の可能性について治療前の説明が大切である
* 不適切な口腔衛生によるカリエスリスクがあるため、治療中の衛生管理が大切である

 

最後に歯科の目標として
80歳になっても良い歯並びで20本以上歯を残そう!と締めくくられました。

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ホームページのデザインを新しくしました

目黒区学校歯科医会では、ホームページのデザインを刷新しスマートフォンにも対応させました。この機会に目黒区内の児童・生徒の口腔衛生環境の向上に役立つようなページを充実させて参りますのでよろしくお願い致します。

研修会を開催しました

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 2016年2月10日 目黒区歯科医師会館にて、各種スポーツにおける口腔内外傷の実態とその対応 ースポーツにおける歯科医師が担う役割ー と題して日本大学歯学部歯科補綴学第II講座准教授 月村直樹先生にご講演をお願いしました。

 今回は、マウスピースを利用した外傷予防や事故が起きてしまった時の現場の取り組み(歯科的なバックアップ体制)について重点的にお話しして頂きました。

城南七歯学校歯科医会

jyounan 平成28年 1月21日 品川区歯科医師会館で行われた城南七歯学校歯科医会の会合に出席しました。写真は目黒区学校歯科医会の活動や取り組みについて発表中の野村副会長です。