平成30年度目黒区学校歯科医会研修会報告

報告者 上保 基

 平成31年2月22日に目黒区学校歯科医会研修会が開催されましたので報告をいたします。講師には明海大学歯学部学長の安井利一教授をお招きし、“学校歯科保健の領域と学校歯科医への期待”と題して学校歯科医はもちろん、学校歯科医ではない目黒区歯科医師会の先生方にも向けて講演をされました。

要旨として

  • 学校歯科活動の目的は歯・口と心の両方の健康(生きる力)を育むこと

―虫歯の数を減らすことだけではない!―

学校歯科の目的は虫歯の数を減らすだけでなく、保護者に子供と向き合ってもらう時間を作ることでもある。虫歯は治療せねば治らない。歯科医院に予約を取り、子供を連れて行く。どんなに忙しくても時間を作り、そこで子供と語らい、触れ合う時間を作って欲しい。そのことが子供に”自分は大切にされている“という心の安心を生み出す機会となることを願っている。

 

2.学校における歯・口の健康づくり(学校歯科保健活動)とは

①学校保健教育:教材・資料などを使いながら学習を通して歯の大切さを教える。

②学校保健管理:歯・口の健康診断を行い、保健指導を要する者をスクリーニング*する。

CO・GOなどを選別し、疾患の予防や治療処置が必要な者には指示し、学校と保護者間での認識共有と継続的観察・指導を行う。

③組織活動:学校保健委員会の場など教職員、保護者、他科の学校医や薬剤師などとコミュニケーションを図り、子供の健康作りのための協力体制を築く。

*学校健診でのスクリーニングとは:疾患が疑われる事を選別するのみであり、歯科医院で行う臨床診断ではない。学校健診での指摘後、別の歯科医院で“これは虫歯ではない”と言われ、戸惑うことがあり、学校歯科活動未経験の歯科医師の理解が必要である。

3.歯列・咬合および顎関節の診査基準の見直しについて

学校健診での判定は“矯正治療の必要性を判断することではない”

将来、長期的にみて、どのようなリスクが考えられるのかを認識させることが目的である。

学校歯科活動は子供達が

自分のことは自分でやるという自律(自立)の心を養い、”生きる力”を育むことが目的!

このエントリーをはてなブックマークに追加